他の国々の犬事情
ずっと前に見た地球アゴラと言う番組の受け売りだが・・・
国によっての犬の扱い方の違いの話など
まずはドイツ。
ドイツはなんと殺処分がゼロである。
飼い主のいない犬は、ドイツ各地に700箇所くらいあると言われるティアハイムと言う施設に入り、そこで引き取り手を待つことになる。
ここでは広い運動場もあったり、餌もきちんともらえて、犬にとって快適な生活空間(もちろん犬がそう言ったわけではない。あくまで憶測だが)が用意されている。
ドイツの人は、手にかかる子犬よりもきちんとしつけられた成犬を欲しがる人が多いそうで、多くの人が犬を求めてここに来る。
そして、例え引き取り手が現れなくても、犬はここで一生を過ごすことが出来る。
運営は寄付によってされている。
そして、ドイツには飼い主に対してなかなか厳しい法律があって、犬を飼うにはある程度の広い面積が無いといけない。
具体的に犬の大きさによって何メートル以上と決められており、鎖の付け根は固定してはならず、レールかなんかで動くようにしておかなければならない。
それだけの自由を犬に与えなければいけないのだ。
家の中で飼う場合もそれなりに決まりごとがあるらしい。
つまりこれは、日本のようなペットショップはドイツでは許されないことを意味する。
狭いゲージに犬を押し込めるのはドイツでは法律違反だからね。
それに、ドイツでもイギリスと同じで、生後8週間以内の子犬を母親から引き離すことは許されない。
そして、イギリス。
イギリスのことは昨日のの日記である程度語ったが・・・
イギリスは、まず犬を手に入れることが大変だ。
イギリスでは犬はそこら辺の店で売っているわけではなくて(大抵の先進国は店で犬を売ったりはしていない)、ブリーダーから買うことになるのだが・・・
このブリーダーに認められるのがとにかく大変らしい。
ブリーダーと何度も面接して、何度も電話などで話をして、やっとのことで犬を購入させてもらえるとか。
と言うのも、彼らは商売しようと言う気なんかなくて、犬の血統を大事にするという気持ちがすごく強い。
自分が何世代も受け継いできた犬の血統をホントに大切にしているのだ。
そんな大切にしている犬を譲り渡すにふさわしいかどうか?それを見るために、面接では厳しい質問が飛んでくる。
家の広さ、家族構成、収入、周りの環境、犬と触れ合える時間はどれだけ取れるか?などなど・・・
そうして何度も何度もブリーダーと話をして、ブリーダーに飼い主になるにふさわしいと認められてやっと犬を手にすることが出来るのだ。
その間なんと二ヶ月以上はかかるらしい・・・時には何年も・・・
そして、イギリスでは、日本人の犬に対する扱いは非常に評判が悪く、日本人だから譲ってもらえないこともあるようだ。
・・・まあ、そりゃそうだろうな・・・
それはさておき、そんな風にやっとの思いで手に入れた犬、捨てる人なんてまずいないらしい。
そして、タイ。
タイでは日本で言う野良犬を「地域犬」と呼び、町ぐるみで大事にしているらしい。
仏教の国タイでは、命と言うのはみんな大事と言う慈悲深い考え方があり、むやみな殺生をよしとしない。
えさ代などは寺院やその檀家が負担し、面倒は町の人が見る。
タイの人は仏教の教えを大事にしているので、犬を毛嫌いする人なんてほとんどいないそうだ。
ただ、残念ながら狂犬病は完全に抑えられて無いらしい・・・
こんなに犬を大事にすることとなったのは、国王が拾ってきた犬とのことについて語った本が売れたことがきっかけだとか。
ちなみにどうしても人間になじめない凶暴な犬も中にはいて、そういう犬は保護施設あずけられることとなるらしい。
で、住民の許可がおりれば、予防接種などして元の場所で暮らすこととなるそうだ。
そして、野良犬を訓練する施設もあり、野良犬出身の災害救助犬がスマトラ沖地震でも活躍したとか。
あと、アメリカでは、ハーレーみたいな大型バイクを乗り回して動物虐待を防止する団体が紹介されていたな・・・
この番組で残念だったのは日本での犬の事情があまり紹介されてなかったことだ。
安楽死という名の窒息死をさせられている犬が毎年10万頭以上(ちなみに猫は20万頭以上)いること、くそ狭いゲージに生まれたばかりの子犬を閉じ込めて売買していること、やたらと子犬をほしがる飼い主が多いこと・・・などなど・・・
なんかの本に「日本の動物に対する取り組みは100年以上遅れている」と書かれてた。
初めて読んだときは「ちょっと大げさじゃね?」と思ってたけど、今となっては全然大げさな話ではないと思う。
日本より遅れているはずのタイでさえそこまで命を大事にするのに・・・同じ仏教の国でも大違いだね・・・
日本以外のどこの国も、犬を「命」として見ているのに、この国じゃ「物」だもんね・・・
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