悪魔にされた・・・
山羊座のモチーフとなっている牧神パーンはとても陽気なニンフ(妖精みたいなもん)である。
いつも芦で作った笛を吹いたりして森で陽気に暮らしている。
その山羊座のパーンが・・・いつしか「悪魔」にされてしまった。
と、言うのも、キリスト教の宣教師達にとって、布教活動するに当たってキリスト教以外の宗教や神に「悪者」になってもらう必要があったからだ。
だから悪魔には、山羊のような角が生えているのだ。
キリスト教の勢力拡大によって、森で楽しく暮らしてただけなのに悪魔にされてしまった牧神パーン・・・
もう一つ。
英雄ペルセウスが持っている盾には、見たもの全てを石に変えてしまうと言う化物、メドゥーサの首がつけられている。
このメドゥーサは、元は美しい少女だった。
ある日、メドゥーサはアテナの神殿に行く。
そこでメドゥーサの姿を見かけた海神ポセイドンは・・・自分の欲望のままにメドゥーサの処女を奪ってしまう。
自分の神殿を血で汚された女神アテナはメドゥーサに呪いをかけ、髪の毛が蛇と言う化物に変えてしまったのだ。
てか・・・メドゥーサは被害者なんだから、罰せられるのはポセイドンの方だと思うんだが・・・それはさておき・・・
もうひとつの説は、メドゥーサが自分の髪の美しさを自慢したため、アテナに呪いをかけられた、と言うのもある。
そしてメドゥーサは二人の姉と(その姉二人も化物)洞窟で暮らしていた。
見た者を石にしてしまうと言う恐ろしい力を持ってはいるが、その力を使って人々を困らせていたわけでは無い。
ただそこで三姉妹で暮らしていただけなのに、ある日やって来たペルセウスに首をはねられ命を奪われてしまう・・・
ポセイドンに処女を奪われ、呪いをかけられ、悪いことをして無いのに命を奪われるメドゥーサ・・・
このメドゥーサの物語も実際に起こった出来事とリンクしているんじゃないか?とも言われている・・・
アテナかどっかの地方が、他の地方を侵略し、その領地を奪った際、その侵略された方の土地を治めていたのが女王で、それがメドゥーサのモデルになっていると・・・
だからポセイドンにカラダを奪われたり、アテナに呪いをかけられて、ペルセウスに首をはねられると言う無惨な最期を遂げるのだと・・・
悪魔とかメドゥーサとか言うと、何やら恐ろしい者と思われがちだ。
でも、彼らは別に悪いことをしたからそうなったのではなくて、勢力争いに負けたからそうなってるだけなんだよね。
自分達と価値観とか宗教観が違うからといって、他の民族の神や王を悪魔とか化け物に仕立てあげて後世に伝えるのは非道なことだと思う。
ま~僕がそう思っても仕方が無いけど(笑)
悪魔と言うと悪い者と言うイメージがあるが、それはキリスト教徒が牧神パーンを勝手にそう仕立て上げただけである、と言うのを書いてて、まるでマスコミのようだと思った。
マスコミと言う奴らは、自分の都合のいいようなイメージを視聴者に刷り込もうとするからな。
ちょっとインパクトがあるだけでたいした実力も無い人をやたら人気者にしたてあげたり、面白くも無いお笑い芸人を面白いように見せかけたり、別にそこまで歌がうまくない新人を「大物」だとか言ってもてはやしたり・・・そして・・・マスコミの言うことを鵜呑みにする人がなんと多いことか・・・て今日はそんな話ではなくて・・・
山羊座も、メデューサ(メデューサはペルセウス座の一部である)も、秋の夜空に見上げることが出来る星座である。
もし、夜空を見上げることがあるなら、悪魔にされてしまったパーン、化け物にされて、哀れな最期を遂げたメデューサに思いをはせてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、メデューサの首がはねられたところから、天馬ペガサスが生まれたと言う・・・
と言うわけでペガサスのお父さんはあのポセイドンなのだ。
・・・今日はメデューサとパーンの話しかしなかったが、秋の夜空はエチオピア王家にまつわる壮大な物語が展開されているのだ。
その物語は・・・気が向いたら語ろう・・・
ちょっと待て・・・パーンが悪魔にされたとしたら、小悪魔と言うのはパーンの小さいバージョンと言うことになってしまうではないか・・・
そのイメージをそのまんま持ってくると小悪魔系と言うのは、毛深くて、陽気で、ストーカー癖があって(彼はシュリンクスと言う女性のニンフを追い掛け回したりもした)、おまけにすぐ自慢したがる(俺の音楽の腕前はアポロンよりも上だ、と抜かしてアポロンと音楽勝負したこともある)・・・そんな・・・女の子・・・僕はやだな~
小悪魔系と言う言葉にパーンのイメージを持ってくるのはよそう(笑)
そんなわけで・・・小悪魔系の女の子は好きです(爆)