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2010年8月26日 (木)

親切にするということ

親切と言うのは、困ってる人がいたら手を貸してあげることであり、見返りを求めない、と言うのが基本である。

見返りを求めた時点で、それはもはや「親切」では無く、「善意の押し売り」である。

時々、僕の周りで、車がすれ違えない狭い道などで、ちょっと路肩の広いところなどで止まって待ってあげた時に、挨拶も無しに通り過ぎる人に「挨拶も出来んのか!?」と腹を立てる人がいるが、これは「親切」とは言わない。

お礼を言われようと言われまいと自分が困っている人に手を貸すこと自体に喜びを感じることが出来る事、もっと大げさに言えば、困っている人に手を貸してあげられるだけの「余裕」が、今の自分にあることをありがたいと思えることこそが本当の親切であり、お礼や見返りをしてもらえることに期待してやるのは本当の親切ではない。

それと、親切と言うのは相手のことを対等に見なければならない。

相手を同じ人間として認めたうえで手を貸すことが本当の親切である。

例えば、障害者だからと言って特別扱いするのは親切などでは決して無い。

さらに・・・必要以上の施しも、親切とは言わない。

あなたは障害者なんだから、憧れのスポーツ選手に会わせてあげますよ・・・つーのも親切では無い。

オムニバスドラマ、「鉄道むすめ」にこんなシーンがある。

ある病をかかえた少年がいた。

その少年の夢は、電車の運転手になることだった。

その少年はこれから大きな手術を受けなければならなかったのだが、それが嫌で家出してしまう。

で、この物語の主人公である女性駅員が見つけ出す・・・そして

「電車を運転させてくれたら、手術を受ける」と言う・・・

電車の運転手になると言う夢・・・病気と言う大きな障害・・・そのことを思うと、この駅員さんはなんとかしてあげたいと思って、先輩に相談する。

その先輩の答えは・・・

「お前、本当にそれでいいと思ってるのか?もし仮に、その子に電車を運転させてあげることが出来たとしても、そんなのお前が気持ちいいだけだ。」

病気を持ってるからと言う「理由」で、その子に電車を運転させてあげたとしたら、その子の夢はそこで終わってしまう。

そうじゃなくて、電車の運転をしたいのなら、努力して勉強して、運転手にならなければいけないこと、そのためには手術を受けて、病気を克服すること、そのことをその子に伝えることが、本当にその子のためになることなんじゃないのか?

というものだった。

人の笑顔を見るのは確かに気持ちのいいことだ。

でも、施した者が気持ちいいだけの施しは、ただの自己満足に過ぎない。

本当に相手にとってためになることとは何か?を考え、実行するのが本当の親切である。

24時間テレビが、障害者のためになってない・・・と言うつもりは無い。

憧れのスポーツ選手やタレントと会えて、それを胸に強く前に歩き出せる子もそりゃいるだろう。

でも・・・そのスポーツ選手やタレントと会ってみたい!と思う人は数多くいる。

じゃあどうして、その子たち「だけ」が、彼らと触れ合うことが出来るのか?

その理由の一つに「障害があるから」と言うのがあるのであれば、それはやはり親切では無いと思う。

まとめとすると、24時間テレビが障害者のためになっているかどうかは置いといて、親切の・・・言い換えればチャリティの要素はかなり希薄だと思う。

ギャラと言う「見返り」、「障害者だから」と言う特別扱い、あまりにも過剰な施し・・・

そんなに嫌なら見なきゃいい、と言われそうだが、街に出て買い物なんかに行くとかなりの確率であの黄色のTシャツを持った連中を見かけるのでイライラするのだ・・・ただでさえ暑いのに・・・

だからこうして日記で毒を吐いてみました。

それにしても、日テレっつーのは、見た目同情を買えそうなものはなんでも大げさにはやし立てるよな・・・

「はじめてのお使い」では、まだ一人で電車やバスに乗れる年齢に達してない子を一人で電車やバスに乗せたり、「志村動物園」では、電車には動物を連れては乗れないのに、ダイゴが子猿を連れて電車に乗ってたり・・・組織の大きさを使ってそういうことをするのは、はっきり言っていやらしい。

あんな小さな子ども電車に乗ってお使いに行く姿を見せればより感動的に見えるだろうし、子猿にしてもまた同様・・・か・・・

で、24時間テレビでは、障害を持ってる人たちをやたらもてはやすと・・・

可愛い姿、頑張ってる姿を放映することが悪いことだと言うつもりは毛頭ない。

ただ、やり方が気に入らない。

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