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2010年8月31日 (火)

正義の名の下

原爆を投下することと、強制収容所で多くの人を毒ガスで殺すことでは、どちらの方が罪が重いか?と問われたなら・・・人によって答えはそれぞれだろうが僕なら同じくらいと答えるだろう。

どちらも、多くの罪の無い人を殺してることに変わりは無いのだから。

しかし同じ大量虐殺でも、原爆を投下したB29の機長が無罪なのに対し、強制収用所の所長は死刑(絞首刑)に処された。

この二人の罪の重さに差は無いとしたら、一体何がこの二者の運命を分けたのか?

それは、戦争に勝ったか負けたか、である。

もし日独伊が戦争に勝って、連合軍が負けていたなら、二人の運命はきっと逆だったことだろう。

正義とは、戦争に勝って初めて口に出来るもの・・・と言う言葉をいつか2ちゃんかなんかで見たけど、まさにそのとおりだと思う。

戦争に勝ちさえすれば、原爆投下も、毒ガスによる虐殺も「正しい」と言い張れるのだ。

で、現在のドイツはと言うと、大戦中に自国がしたことをきちんと後世に伝え、二度とこんなことを起こさないための努力をしている。

日本も、後世に伝える努力をしているとはとても言えないが、きちんと反省し、唯一の被爆国として、核兵器廃絶を訴えている。

で、アメリカでは未だに原爆投下は必要だった、正しかったと言う人は多い。

無差別に人を殺したことを「正しい」と言えることは・・・果たして幸せなことなのか?

戦争があった事が、まして戦争に負けたことが幸せなことだと言うつもりは無い。

けど、「原爆投下(無差別殺人)は正しかった」と言えてしまうアメリカ国民を見ていたら、第二次世界大戦は、勝つよりも負けたほうがよかったのかも知れない・・・

日本が戦争に勝っていたら、中国や朝鮮の人をずっと虐げ続けてただろうし・・・天皇陛下はずっと神様だったろうしな・・・

ドイツだって、戦争に勝っていたら未だにユダヤ人を差別し続けていただろうし・・・

なんか正義と言う言葉がとてつもなく恐ろしい言葉に思えてくる。

同じ大量虐殺者でも、勝てば英雄、負ければ戦犯・・・なんだからな・・・

正義の名の下であれば、罪の無い人の命を奪うことだって許されるんだからな。

さて、「人に飼われてない」犬や猫などの命を手当たり次第に奪うのは・・・「日本人の正義」によるものなのだろうか・・・

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